インド旅行記2 オートリクシャに騙される

2日目 ニューデリーのコンノートプレースでオートリクシャに騙された


デリー空港到着後、明るくなるまで到着ロビーで待ち、朝5時頃、勇気を振り絞って空港建物の外へ

めざすはニューデリー駅東口行きの路線バスに乗ってパハールガンジー(メインバザール)というニューデリー駅西口の安宿街

デリー空港の建物を出ると、世界で最高(最悪?)の呼び込みの嵐

「タクシー?」  「乗らない」
「どこに行くんだ?」  「バス亭」
「バスはないぞ」  「うそつけ」
「バスは危ないぞ」  「お前のほうが危ない」

そんな会話を延々と繰り返し、タクシーの呼び込みをかわしながら、空港出口周辺をうろうろ
やっと路線バスが止まっている場所を発見
バスの運転手にニューデリー駅行きか?と尋ねると、そうだとのこと
すこし古いバスだが特に問題なさそう。乗客もほとんどいなかったので、一番前の景色が良い席へ座る

なかなか出発しない。だんだん増えてきて僕の席の隣にはインド人のおじさんが座った
立ち席が出る頃には日本人らしき男性3人も乗ってきたが大混雑で話しかけられない
超満員になった頃にバスは出発

外の風景は、空港がかなり郊外にあるためか、畑とか更地で建物は少ない
しばらく走ると、道路わきに牛が座っているのを発見
「第一ノラ牛発見」
ひとりでつぶやいてた

インドはノラ牛がいると聞いていたので、このときはすごく感動していた
だが、このとき僕は、今後いやと言うほど町中牛だらけの光景に出くわすことを知る由もなかった

隣に座ったインド人のおじさんは、英語でいろいろ話しかけてくる
インドの話、日本の話、家族の話、仕事の話、いろいろ話していて、このおじさんは良いインド人なんだなとその時は思った

どこに泊まるんだ?と聞かれ、パハールガンジーと答えると、ニューデリー駅手前のコンノートプレースという所で降りると良いとのこと
おじさんもそこで降りるとのことで、デリーの街中に入りしばらく経ったあと、コンノートプレースで一緒に降りた

結構ここで降りる人が多く、日本人の男性もここで降りた
ここにはオートリクシャー(3輪の自動車タクシー)がいっぱい待っていた
おじさんがオートリクシャーの運転手にパハールガンジーまでの料金を聞いてくれて、5ルピー(約12円)とのこと。むちゃ安い
おじさんは、これは安いのでぜひ乗るべきだと言うので、他の日本人に一緒に乗ろうと声を掛けようとしたが、強引に一人で乗り込まされ、出発


緑と黄色のオートリクシャーがいっぱい



僕が乗ったオートリクシャーは5分ほどでニューデリー駅の南端のプラットホームが見えるところまで来て、運転手がここがニューデリー駅だと言う
ここでなぜかUターン
運転手曰く「パハールガンジーは地下鉄工事でビルがクラッシュして街へ入れない。別の泊まるところを紹介してやる」

でたー うそつきインド人
とにかくパハールガンジーへ行けと言っても、運転手は言うことを聞かず、 コンノートプレースへ戻っていく
コンノートプレースの一角にあるビルの前で止まり、運転手は「ここは政府の観光案内所だ。ここで宿を紹介してもらえ」
看板もない怪しい入り口。事前に地球の歩き方やインターネットで見たとおりのインチキ旅行代理店に間違いない

「そんなところには行かない。とにかくパハールガンジーへ連れて行け」
「だめだ。とにかくこの事務所に入れ」
「絶対行かない。僕は降りる。うそつき」

ここで今まであいその良かったインド人運転手は豹変した
両手でリクシャーの出口をガンと押さえ、
「ガソリンもたくさん使った。300ルピー払え」
実際には2kmも乗っていない。そんなバカな
「分かった。約束の5ルピーは払う」と答え、5ルピーを渡そうとするが運転手は受け取らない

そこで僕は5ルピーをオートリクシャーのシートの上に置いて、運転手の左腕の下をくぐりぬけ、猛ダッシュで走って逃げた

実は、僕はインド出発前、日本にいるときインターネットで「インド人は走らない」という格言を見た
僕はそれを思い出し、リクシャーが通り抜けられないビルとビルの間を走りぬけ、約5分くらい走ったところで止まって、振り返った

追ってきてはいない
やっと安心して ひと呼吸。ふぅー

ここであの格言が正しいことを確信した
「インド人は走らない」
(僕は責任とれません。まねしないでください。危ないことはやめましょう)

オートリクシャが通った道をなんとなく覚えていたので、その道を戻りニューデリー駅方面へ歩いていく
地球の歩き方の地図を確認しながら、約20分ほど歩いてやっとニューデリー駅西口のパハールガンジ入り口へ到着

後からいろんな旅行者に聞いたんだけど、やっぱり、空港からの路線バスに乗る時は、終点のニューデリー駅東口まで乗って、ニューデリー駅構内を通過して駅西口に行くのが一番安全のようだ

パハールガンジー入り口


上の写真のゲートをくぐった先がパハールガンジー(メインバザール)
目的地はこの先、約10分くらい歩いたところにある、事前に宿泊先として決めておいた日本人宿のパヤールホテル Payal Hotel
パハールガンジーは安宿街でもあるが、普通の駅前の商店街でもある
衣料品店や食料品店や普通の地元インド人用のお店が道幅4mくらいの通りの両側にいっぱい

人もいっぱい。日本だったらクルマ進入禁止の商店街になる感じの場所なのに、ここではオートリクシャーや乗用車が入ってくる
そして、なんといっても普通にノラ牛がいっぱい歩いている
ずう体のでかい牛が何頭も

食料品店では、商品を食べようとする牛と追い払おうとする店員の格闘があちこちで
道の真ん中で寝ている牛も
牛にドケとばかり鳴らすオートリクシャーのクラクション
事態を理解したのか、ゆっくり立ち上がり道端に歩き出す牛
客を呼び込もうとする店の人
人とクルマと牛が入り混じり、町中大騒ぎでまさにカオス

牛の落し物に足を奪われないように進んでいくと、ありましたパヤール
看板にはローマ文字のPayal Hotel だけではなく、カタカナでもパヤールホテルと書いてあります

デリー空港から宿まで騙されたお金5ルピー
完勝とは言えないけど、なんとか無事に宿へ到着

まだ、朝8時前。次は2日目のつづきだよ


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