エジプト旅行記21 アスワンからバスでアブシンベル神殿へ

10日目


今日はエジプト南部の中心都市アスワンからバスで日帰りアブシンベル神殿ツアーに参加します

一緒に行くのは3日前ルクソールで出会った日本人女性Kさんと日本人男性S君。僕も含めて3人とも一人旅。3日間、ずっと一緒に行動しています

アブシンベル神殿ツアーは朝が早い
朝4時出発なので、朝というか真夜中3時に起床して準備


朝4時、宿泊しているマルワホテルにワゴン車のお迎えが到着
マルワホテルのイケメン従業員キムタク君にごあいさつ。いってきまーす

僕たちを乗せた送迎ワゴン車は他のホテルを周り、アブシンベル神殿ツアー参加者を集めながらツアーバスの待つアスワン郊外の道路へ
アスワンのアブシンベルツアー出発地点

僕たちが乗るツアーのバスは上の写真の一番右のマイクロバス。20人ほど乗れます
僕たちが乗るマイクロバス以外にも多くのバスや乗用車がずらっと通りに並んで出発を待っています

なぜ、勝手に出発しないかと言うと、アスワンからアブシンベル神殿まで、すべての車両でキャラバンを組んで移動するからです
先頭と最後尾にエジプト軍の車両。その間にすべてのバスや乗用車

アスワンからアブシンベル神殿まで約250km
途中ずっと砂漠で何もなく、反政府過激派にとって絶好の観光客に対するテロ実行の場所
そう、キャラバンを組んで移動する理由は、反政府過激派のテロから旅行客を守るためだったんです

午前4時半、僕たちが乗ったマイクロバスを含め、エジプト軍車両を先頭に数十台のキャラバン隊出発


バスの外はまだ真っ暗。キャラバン隊なので車の追い越しはまったくありません。整然とアブシンベルに向かって進んでいきます
朝3時起床だったのでかなり眠い。テロに襲われないことを願ってバスの座席で就寝

アスワンを出発して2時間後の午前6時半過ぎ、夜が明けた頃にアブシンベル神殿の駐車場に到着。テロに遭わなかったようです
アブシンベル神殿の駐車場

ここからは2時間後の8時半まで自由行動。といってもこの近くにはアブシンベル神殿しかありません

マイクロバスを下車し歩いてチケット売り場へ
駐車場からアブシンベル神殿への道

今回のツアーにはアブシンベル神殿への入場料は含まれていません
チケットを購入。一人65エジプトポンド(約1300円。学生は半額)
ツアーの料金よりも高い。世界的な遺跡なので仕方がないのかも

空港にあるような手荷物検査を受ける。やっぱり観光客を狙ったテロを警戒しているようです

3人そろって、アブシンベル神殿の敷地内に入場
まだアブシンベル神殿は見えません
土でできた大きな山が見えるだけ
アブシンベル神殿の裏側

ここはアブシンベル神殿の裏側
この山を右の方向へ歩いてぐるっと回ると、いきなり現れました
夢にまで見たアブシンベル神殿が
アブシンベル大神殿

アブシンベル神殿にはアブシンベル大神殿とアブシンベル小神殿があります
こちらはアブシンベル大神殿。高さ20mの巨大な座っている人の像が4体並んでいます。これらはすべてラムセス2世。4人とも同じ人物です
アブシンベル大神殿(正面)

アブシンベル大神殿の中央に穴が開いているのがわかりますか?
この穴からアブシンベル大神殿の中に入ることができます

しかし、神殿内部は写真撮影禁止
残念ながら写真はありません
撮影禁止エリア手前ぎりぎりの場所から、神殿内部をとった写真はこちら
アブシンベル大神殿の内部


神殿内部は意外に広いです。古代エジプトの神々の像や礼拝堂、壁には色とりどりの絵やエジプト古代文字のヒエログリフが書かれています

とにかくすごい観光客の数。神殿内部は人の熱気で暑い。外の方が涼しいくらいでした


アブシンベル大神殿を正面に見て右の方へ歩いていくと、今度はアブシンベル小神殿がありました
アブシンベル小神殿

こちらは小神殿という名前が付いているが、大神殿に比べると小さいだけで、小神殿も実際には十分でかい

アブシンベル大神殿はラムセス2世が自分のために作った神殿。なぜか自分自身の巨像を4体も並べてしまっている

こちらのアブシンベル小神殿は、ラムセス2世が王妃ネフェルトアリのために作った神殿。6体の巨像のうち2体は王妃ネフェルトアリ、4体はラムセス2世。結局ラムセス2世の方が多い

そういえば、ルクソールにあったルクソール神殿もラムセス2世が作った神殿。そこにもラムセス2世の石造がいっぱいだった
本当にラムセス2世は自分大好きなナルシストさんだったようです

ちょっと写真では分かりにくいかもしれませんが、巨像の足元には小さな人体像がいくつもあります
ラムセス2世と王妃ネフェルトアリ

足元にある小さな像はラムセス2世の子どもたち
ちゃんと自分の子どもたちの像を忘れずに作るなんて、ラムセス2世は意外にやさしいお父さんだったのかも

アブシンベル小神殿も内部に入ることができます。写真撮影はこちらも禁止
大神殿の内部に比べると狭い。大神殿の内部を見た後だと、ちょっとさびしく感じるかも


ラムセス2世と王妃ネフェルトアリが見ている方向にはナセル湖があります
ナセル湖

ナセル湖はあの有名なアスワンハイダム建設によってナイル川の水が堰き止められたことによって作られた人工の湖

知っている方も多いと思いますが、アスワンハイダム建設によって、ここアブシンベル神殿が水没の危機にさらされることになりました
ユネスコの呼びかけによる世界中の協力者のおかげで、アブシンベル神殿は現在の高台に移転
神殿は水没から逃れることができ、現在でもこうしてアブシンベル神殿を拝むことができます

それにしても、この巨大なアブシンベル神殿、どうやって移動させたんだろう?人類の力と言うのは本当にすごい


時間はそろそろ午前8時。集合時間の8時半まではもう少し時間があるが、だんだん暑くなってきた
夜明けすぐのアブシンベル神殿は涼しい。でもここはエジプト最南部の砂漠地帯
日中は気温40度を越える厳しい暑さ

アブシンベル神殿へのツアーが早朝のこの時間に設定されている理由がわかりました。午前8時過ぎでもこの暑さ。昼頃はとても観光どころではない気温になるはず

観光客もだんだん少なくなってきました。みんな一斉にやってきて、一斉に帰って行きます

僕たちもアブシンベル神殿を後にして、ツアーのバスに戻ることにしました
アブシンベル神殿の裏に咲いていた花


アブシンベル神殿は大神殿と小神殿だけです。2時間の滞在時間があれば十分観光できます
たった2時間ですが、なんといってもあの巨大なラムセス2世像の迫力は圧巻でした
エジプト最南端まではるばるやってきましたが、訪れる価値は十分にありました。本当にオススメの遺跡です


そろそろアスワンへ戻る時間
エジプト軍の車両を先頭と最後尾に従え、キャラバン隊を再編成
午前8時半、キャラバン隊はアスワンに向けてアブシンベル神殿の駐車場を出発

マイクロバスの冷房はもちろん効いてます
アスワンまで2時間。ツアー参加者はほとんど全員車内で寝てました


僕たちはアスワンに戻ってから追加のツアーを予約してあります
ツアー後半は、アスワンハイダムとイシス神殿へ


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